「和歌山ラーメン」と聞いて、あなたはどんな一杯を思い浮かべますか?
多くの方は、濃厚で茶褐色のドロリとした「豚骨醤油」をイメージするでしょう。しかし、それは和歌山ラーメンの半分に過ぎません。
今、埼玉県戸田市でラーメンファンの注目を一身に集めているのが、「まるあ中華そば」。
ここは、関東では極めて珍しい「車庫前系(しゃこまえけい)」という、もうひとつの和歌山ラーメンの系譜を継ぐお店です。
本記事では、2026年TRYラーメン大賞で高く評価された同店の魅力を、余すところなくお届けします。
1. まるあ中華そばとは?——戸田に誕生した「和歌山の魂」
2025年4月、期待の新星が誕生
「まるあ中華そば」がオープンしたのは、2025年4月13日。場所はJR埼京線・戸田駅から徒歩3分という好立地に位置する、高架下の新商業施設「ConecToda(コネクトダ)」内です。
人気店「麺屋あがら」のDNAを継ぐ
このお店を語る上で欠かせないのが、戸田公園にある超人気店「麺屋あがら」の存在です。
「まるあ」は「麺屋あがら」の姉妹店であり、店主の和歌山ラーメンに対する飽くなき探究心から生まれました。
店名の「まるあ」も、和歌山の老舗に多い「○に文字」を入れる屋号(丸高、丸宮など)にリスペクトを込め、あがらの「あ」を丸で囲ったもの。このネーミングセンスからも、本場への敬意が伝わってきます。

2026年、ラーメン界の権威「TRY大賞」を受賞
オープンから約1年。その実力はプロの目にも止まり、『2026年 TRYラーメン大賞』の新店部門・豚骨カテゴリで第2位に輝きました。激戦区の関東において、この快挙は「まるあ」の味が本物であることを証明しています。
2. 徹底解説:和歌山ラーメン「車庫前系」の正体
なぜ「まるあ」がこれほどまでに注目されるのか。その理由は、提供しているのが「車庫前系」だからです。
和歌山ラーメンの2大流派
和歌山ラーメンには大きく分けて2つの系統が存在します。
- 井出系(いでき)
- 代表格:井出商店
- 特徴:豚骨を強く炊き出した白濁スープ。濃厚でコクが強い。
- 知名度:全国的に高く、多くの人がイメージする和歌山ラーメン。姉妹店「麺屋あがら」はこちらの系統に近い。
- 車庫前系(しゃこまえけい)
- 代表格:丸高中華そばなど
- 特徴:醤油のキレを重視した、清湯(澄んだ)スープ。
- 由来:かつて和歌山市内を走っていた路面電車の「車庫前」駅周辺に屋台が集まっていたことが名前の由来。
関東では極めて希少
関東にある和歌山ラーメン店の多くは「井出系」をベースにしています。そのため、澄んだスープに醤油の芳醇な香りが立ち上がる「車庫前系」を、これほど高いクオリティで提供するお店は関東初上陸と言っても過言ではありません。

3. 実食レビュー:まるあ中華そばの「味」の秘密
実際に提供される一杯の細部に迫ります。
【スープ】キレとコクの二重奏
丼が運ばれてきた瞬間、醤油の香ばしい匂いが鼻をくすぐります。
スープの色は透明感のある琥珀色。一口飲むと、まずは醤油のシャープな輪郭を感じますが、その直後に豚骨の優しい甘みとコクが追いかけてきます。
「醤油ラーメン」でもなく、一般的な「豚骨醤油」とも違う。
「あっさりしているのに、満足感がすごい」という、清湯スープの限界に挑むような深みが特徴です。
【麺】本場のスタイルを貫く
麺は、多くの名店が全幅の信頼を寄せる三河屋製麺の細ストレート麺。
本場・和歌山の伝統に則り、少し柔らかめに茹で上げられています。この「しなやかさ」がスープを絶妙に持ち上げ、口の中で一体となります。
【トッピング】桜型のなるとが彩る伝統
具材は至ってシンプル。
- チャーシュー: 脂ののった薄切りの豚バラが3枚。スープの熱で脂が溶け出し、さらに旨味を加えます。
- メンマ: 歯ごたえの良いアクセント。
- 青ねぎ: 鮮やかな緑が食欲をそそります。
- 桜型のなると: 車庫前系のアイデンティティとも言えるアイコン。
4. メニュー・価格一覧(2026年時点)
| メニュー名 | 価格 | 特徴 |
| 中華そば | 930円 | 基本の味。車庫前系の真髄を味わうならまずこれ。 |
| チャーシューメン | 1,250円 | 絶品バラチャーシューが贅沢に敷き詰められた一杯。 |
| 車庫前盛り | 1,280円 | トッピング全部乗せの満足度No.1メニュー。 |
| ゆで卵 | 100円 | 卓上の伝統。セルフサービス・後精算。 |
| めし(小) | 100円 | スープをかけて「おじや風」にするのも最高。 |
| 焼きめしセット | +400円 | ラーメンのお供に。香ばしさがたまらない。 |

5. アクセスと店舗情報
「まるあ中華そば」は、アクセスも抜群です。
- 所在地: 埼玉県戸田市新曽199-1 ConecToda ①区画
- 最寄駅: JR埼京線「戸田駅」から徒歩3分
- 営業時間:
- ランチ:11:30〜14:45
- ディナー:18:00〜20:45
- 定休日: 月曜日
- 駐車場: なし(近隣のコインパーキングを利用)
戸田駅の改札を出て、高架沿いを南(戸田公園方面)へ歩くと、洗練された外観のConecTodaが見えてきます。その一番奥に「まるあ」の暖簾がかかっています。
6. 正直レビュー:ここが「まるあ」の凄いところ
筆者が実際に訪問して感じた、忖度なしのポイントです。
ポジティブなポイント:
- 唯一無二のスープ: 「醤油好き」にも「豚骨好き」にも刺さる、中庸にして至高のバランス。
- 接客の良さ: 姉妹店「あがら」譲りの、丁寧で活気のある接客が心地よい。
- 体験価値: 関東で車庫前系を食べられるという特別感。
注意すべきポイント:
- 混雑状況: TRY大賞受賞後、平日のランチタイムでも行列ができることが増えています。時間に余裕を持って訪問しましょう。
- 麺の固さ: 本場流の「柔らかめ」がデフォなので、バリカタ好きの方は驚くかもしれません。まずはそのまま食べてみることをお勧めします。

7. Q&A:よくある質問
Q: 駐車場はありますか?
A: 施設専用の駐車場はありません。駅近なので電車が便利ですが、車の場合は市役所通り周辺のパーキングを利用してください。
Q: 子連れでも大丈夫ですか?
A: カウンター席がメインですが、テーブル席も3卓あります。施設自体がオープンな作りなので、比較的入りやすい雰囲気です。
Q: 「麺屋あがら」とどっちがおすすめ?
A: 濃厚・ドロ系が好きなら「あがら」。スッキリ・醤油のキレを求めるなら「まるあ」です。両店は近いので、連食(ハシゴ)する猛者もいます。
8. まとめ:戸田から始まる和歌山ラーメンの旅
「いつか本場・和歌山で車庫前系を食べてみたい」
そんな願いを、戸田駅のすぐそばで叶えてくれるのが「まるあ中華そば」です。
単なる「流行りのラーメン」ではありません。そこには、和歌山の食文化を関東に根付かせようという店主の情熱と、確かな技術に裏打ちされた「本物の味」があります。
2026年、ますますの飛躍が期待されるこの名店。
醤油のキレに酔いしれ、豚骨の余韻に浸る。そんな贅沢な体験をしに、ぜひ戸田へ足を運んでみてください。
きっと、あなたの「お気に入りラーメンリスト」の最上位に、この店が加わるはずです。



コメント